本音と建前とインターネット

差別は悪い。一般常識である。ただし、それは差別行為の話であって、心の中で「差別」することは自由である。本音がどうであろうと、まっとうな建前さえあればいい。なければ悪い。
また、名誉毀損やプライバシー侵害は悪い。「痛い人をこっそり観察すること」は悪くない。要は悪意をあらわにするかどうかである。性根の悪さを問うのは不毛である。
いくら同性愛を嫌悪していようと、それを隠し通せるなら誰にも文句は言えない。反対に、いくら無邪気でも、同性愛を公然とネタ消費すれば文句を言われても仕方ない。人間は行動で判断される。
リアルは建前、ネットは本音」という感覚のひともいるらしい。たしかにウェブでは本名も顔も隠して情報発信できる。しかし、ウェブは基本的に開かれた空間である。開かれた空間でみにくい本音を出すことは悪いだろう。
ただ、すでに少なくない数の人々(筆者含む?)が「開かれた空間(ウェブ)でみにくい本音を出すこと」に慣れてしまっている。その悪が退治されたら、どうなるんだろう。